今回は『岸見一郎先生と語る会』レポートの続きです。『語る会』から、『特に印象に残った言葉』を、名言集的に集めてみました。
※注)岸見先生のお言葉については、一字一句正確というわけではありません(私の記憶に基づき、可能な限り正確に再現したつもりではあります)。
『岸見先生と語る会』で特に印象に残った言葉
下記、緑(太字)の部分が岸見先生のお言葉です。それぞれ名言の下に、僕の所感とも言うべき補足説明を加えさせていただきました(間違った認識があれば、ご指摘ください💦💦 どなたからでも受け付けます)。
【以下、第二回語る会より】
■人間関係において、過去はなかったものにしてみる
こちら、岸見先生の最新著書『幸せになる勇気』でも、同義の発言がされているのですが、僕にとっては、哲人が青年にこの言葉を放った場面が、最も衝撃的で、強く印象に残るシーンとなりました(下記参照)。
我々の世界には、本当の意味での「過去」など存在しません。
取り戻すことのできないものではなく、純粋に「存在していない」のです。
-『幸せになる勇気』より引用 岸見一郎/古賀史健(著) ダイヤモンド社(出版) –
『 語る会 』でも、「人間関係における過去の嫌なことは ”無かったもの” にすれば、関係は好転するのではないか」といった内容のことを仰っておられたと記憶しています。
■同じ行為でも適切な面に注目する
例えば、学校や仕事などの場面。遅刻したり、休みがちだったりした人が、出勤(登校)してきたとします。通常であれば、「なぜ遅れた(休んだ)のか」や「今後遅れないようにするには?」など、悪い面に着目し、追求してしまいますよね。
そこを岸見先生は「よく来ましたね」と声をかけるなど、まずはその人の取った行動の、適切な面に注目してみてはどうかと仰っておられました。
■教師に「なぜ叱ってくれないの?」という生徒は、自分で決めることが出来ない子供。『自立とは ほど遠い』生徒に育ててしまったということ
※『自立とはほど遠い生徒に育ててしまった』のは、『質問者さんが』、というより、『それまでの学校教育や親が』というニュアンスに僕は受け取りました。
こちらは実際に学校の先生(教員)をされている方が、岸見先生に質問をされた時の岸見先生の回答です。質問者さんは、アドラー心理学で説かれている「叱ってはいけない、ほめてもいけない」という内容を実践する中で、生徒から「なぜ叱ってくれないの?」という言葉を浴びせられ、どうしたらいいかわからなくなり『語る会』で質問されたとのことでした。
本件については、『幸せになる勇気』で、より詳細に説明されています(下記参照)。
生徒たちと言葉でコミュニケーションすることを煩わしく感じ、手っ取り早く屈服させようとして、叱っている。
ほめることは、”能力のある人が、能力のない人に下す評価” であり、その目的は ”操作” である。
-『幸せになる勇気』より引用 岸見一郎/古賀史健(著) ダイヤモンド社(出版) –
叱ったり、ほめたりする裏には、対等の(横の)関係が気づけていない、相手を見下した気持ちがあるからだということなのでしょう。
■鳥が空を飛ぶために必要な空気抵抗
鳥は、空を飛ぶときに一定の抵抗を必要とするそうです。我々も高く飛躍するためには一定の抵抗(我慢や辛いこと)が必須なのかもしれません。
■無能な上司は支戦場で闘う
いますよね。部下に威張り散らしたり、嫌がらせをしたり、また過去の実績を自慢するくせに、いざという時、自分は責任を取らない上司。こういう人達は、優越コンプレックスにさいなまれている(あたかも自分が優れているように振る舞ったり、見せかけたりする)人なので、負けるかもしれない本戦場では勝負せず、そこから離れたところで周りをつぶそうとする傾向があるのだそうです。相手にしないことです。『嫌われる勇気』では、下記のように説明されていました。
あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸るのです。
もしも自慢する人がいるとすれば、それは劣等感を感じているからにすぎません。
-『嫌われる勇気』より引用 岸見一郎/古賀史健(著) ダイヤモンド社(出版) –
2回の『 語る会 』だけでも名言が多く、今回の記事では書ききれなかったため、残りについては次回の記事で紹介させていただきます。次回も当記事同様(もしくはそれ以上)の、すばらしい名言を紹介させていただけると思います。
次回予告:『嫌われる勇気』の著者、岸見先生の講演会に参加してきました 6 ~「あなたも誰かの破線を満たしている」~
深い洞察にはっとしましたまた楽しみにしてます☺
安藤さん、コメントありがとうございます!
岸見先生に関する記事は、岸見先生自身にご確認いただくことがあり、また講演会主催者の慶子さんやヒデさんにも読んでいただいていますので、特に文面や内容に注意しながら書いています(^^;)
その分大変なのですが、安藤さんのように感想をいただけると、「記事を書いてよかった!」と心の底から思えます!
KZ83