通訳案内士試験を受けてみた1 ~難易度は?料金は?そもそもどんな試験?~

通訳案内士試験

昨今のインバウンドの高騰に際し、人気が高まっている資格です。

通訳案内士試験ができた背景

20世紀に入って以来、海外からの来訪者は増え続けました。それに伴い、まっとうな知識がないにも関わらず有料で観光名所を案内する無資格の個人や団体が頻発するという問題が発生。

しっかりとしたスキルを持たない案内士による粗末なサービス提供が原因で・・・

このままでは日本のイメージがダウンしてしまう!

と危機感を感じた政府(市?)が、「正確な知識と資格を持った者だけが有料で観光案内をできるようにしよう」と制定したいのが、国家資格であるこの通訳案内士なんですね。※あくまで僕が伝え聞いた情報です。

2020年に東京でオリンピックが行われることも決まり、『英語が話せる』『日本のことを正確に紹介できる』人材の需要はますます高まりそうです。

『会社員以外でも充分な収益を得ることができるか』 ということが大きなテーマであるわたくし、このたび、この試験を受けてみることにしました。

通訳案内士試験概要

難易度、対策方法は?

マイナーな資格だからなのか、歴史の浅い資格だからか、受験前に色々調べて見たもののあまり詳細が得られませんでした。

対策本や過去問などネット上にもあまり見当たりません。

通訳案内士というからには外国語のスキルと日本を案内できるだけの知識が必要なのだろうということは予想がついたのですが・・・

英語には受験免除規定があり、英検一級もしくはTOEIC840点以上を(この数年以内に)取得している人に限り、英語の試験は免除されることになっているということがわかりました(他の外国語での受験も可能)。

つまり免除なしの人にも、それ相応の語学力が要求されるということですね。

受験申し込み 受験料等

試験は年1回しかありません。そのため充分な準備期間もないまま、取り急ぎ申込を行いました。

受験料は11,700円。国家資格だからか長時間の試験だからか、なかなかのお値段です。

時間割りはこんな感じ。

  • 外国語 10:00~12:00
  • 日本地理13:30~14:10
  • 日本歴史14:40~15:20
  • 一般常識15:50~16:30

休憩時間、ムダに長いです。1日つぶれてしまいます。

しかも年1回の試験がなぜこの猛暑のなか行われるのでしょう。暑いです💦💦

僕は大阪周辺の試験会場希望で申し込んだのですが、届いた受験票には京都の受験地が・・・(最近京都に引っ越してたので結果的にはよかったのですが)

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↑僕の今回の受験地、同志社大学京田辺キャンパス。田舎というか山の中にありアクセスは不便だったのですが、構内はさすがに「これぞ大学キャンパス!」といった青春を絵にかいたような風景が広がっていました。

さて、ぼやきはこの辺にしておいて、そろそろ内容を見ていきたいと思います。

時間は長いですが、途中退出が可能です。各カテゴリーの試験開始から10分間と終了前の10分間は退出できませんが途中ならオッケーです。

各科目の内容

英語
TOEICと比較すると、すごく時間的な余裕があると感じました。800点近い点数を保有している僕でもTOEICの時はいつも時間が足りず、いまだに最後の20問ほどはマークシート塗り潰している始末。

そんな僕でも、通訳案内士試験では少し時間が余り、終了15分前には退出することができました。

2限目地理
ほとんどわかる問題がありませんでした 笑
その為(考えてもわからないので)すぐ終わりました。終了20分前には
退出。※ちなみに僕の地理知識は中学生平均レベル

3限目歴史
こちらも、ほとんどわかりません。終了20分前には退出。※ちなみに僕の歴史知識は中学生平均レベル

4限目一般常識
まったく “常識のレベル” などではありません。会社員をやめて以来、知識の蓄積の重要性を感じた僕は、約一年間、書籍やニュースなどを読みまくっています。それでも難しいと感じる問題でした。※出題範囲が広すぎるということもあったのでしょう。また貿易等の数字や金額的な出題もあったので、「聞いたことはある」というレベルでは回答できないものもあります。

本日の結論

この広範囲にしてこの高レベル。しかも年一回しか行われない。『確実に合格できる』というレベルに達するのはかなり困難なように思われました。

合格しても実際通訳案内士になっていない人も大勢おられます。また案内士になっても、充分な稼ぎにつながっていない人も多いようです。

どんな仕事もそうなのですが、資格云々よりも、その人や会社の営業力をはじめとしたサービスの魅力や宣伝力が重要なのだと改めて思いました。もちろんこの通訳案内士は(2016年8月現在は)営業上必要最小限の資格なのですが・・・。

合格対策としては、外国語・地理・歴史の弱い部分を1年間かけてしっかり勉強し、一般常識については運を天に任せる・・・しかないような気がしました。当試験を今年合格した知り合い曰く、『地理と歴史は出題範囲が限られているから簡単』『問題なのは広範囲から出題のある一般常識問題だけ』と言っていましたので。

備考

実は2016年春に行われた国の規制改革会議で、「需要の高まりに対して人材が不足している」ということが問題に上がっており、「資格がなくても有料でガイドをしてもよいというようにしてはどうか」という案が出ているそうです。

外国人客急増、無資格ガイド解禁案浮上 業界団体は反発
-朝日新聞DIGITALより-

そういうことであれば、この先、規制が緩和されるのを待つのもよいかもしれません。もちろんその間も実力は高めておかなければいけませんが。

ただ、無資格でも有料でガイドができるとなると、高いお金と時間をかけて有資格者になった人はつらいでしょうね。

今回は通訳案内士試験の地理対策として購入した本を紹介します。

脳を活性化させる!書き込み式地図ドリル

この本、実は下記のブログで紹介されていたので購入したのですが、通訳案内士試験は出題範囲が広すぎるからか、出来てからそれほど年月が経っていないからなのか、これといった対策本やテキストが出ていないのが現状です(2016年8月現在)。

通訳案内士試験をはじめからていねいに

そこでおすすめされていた本著を購入しました。実際に試験にどれほど貢献したか不明ですが、地理の知識が小中学生レベルの自分にとっては最低限のことを学べましたので非常に良かったと思います。

ー以下2017年12月更新ー

初試験後、僕自身歴史の知識の薄さに愕然とし、対策として購入したのが下記です。複数の漫画家さんが巻別に日本の歴史を詳細に描いた、読みやすくてわかりやすい日本の歴史本です。活字よりも数段印象に残りますので、次回の試験が期待できそうです!

幻の江戸城天守クリスタルアートつき 学習まんが 日本の歴史 発刊記念特別定価 全20巻セット2017 (全面新版 学習漫画 日本の歴史)

 

 

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