電子メール(Email)の簡単な仕組みを見直してみよう
Thunderbirdメールの同期設定を行うにあたり、最低限必要なIT知識をまとめておくという企画の第3回目『POP3とかIMAPって何?』をお話しします。
〔前後の投稿目次〕
1.序章/目次 (前々回の投稿)
【素人にも出来た!】THUNDERBIRDメールを複数PCで同期させる方法
2.必要前提知識① (前回の投稿)
WEBブラウザメールとメールソフトの違い
3.必要前提知識② (今回の投稿)
POP3とIMAPって?
4.必要前提知識③ (次回の投稿)
Thunderbird(WEBメール)を複数PCで同期させる方法
POP3とかIMAPって何?
そもそも当たり前のように使っているこの『電子メール』。※言い方が古くさいですね、Emailとも言います(笑)。僕は、どのような仕組みで動いているかすら、よく考えたことがありませんでした。
『サーバー』という言葉も良く聞きますが、実際のところどういった働きをしているのか・・・
まずは『メールサーバー』の役割について見ていきたいと思います。
メールサーバーとは郵便局のようなもの
『サーバー』といっても今回取り上げるのはパソコンなどのサーバーではなく、『メールサーバ』についてです。
よくEmailは郵便物に例えられますが、そういった意味で、メールサーバーは郵便局に例えることができるかと思います。
Aさん宛てにメール(郵便物)を送ると、一旦郵便局に集められますよね。Emailでこの『郵便局』にあたるのが『メールサーバー』になるわけです。
BさんがAさん宛にEmailを送ると、直接Aさんに届いているように見えますが、実は郵便物が郵便局に届けられるのと同じく、一旦『メールサーバー』に届けられます。そしてその後宛先であるCさんの受信箱にメールが届く。郵便物と全く同じ流れです。
ただひとつ、Emailが郵便物と大きく異なる点を挙げると、
Emailの郵便局(メールサーバー)は、
常に手紙(mail)の ”コピー” を作成してから受信者に配信する
という点です。
郵便局で言うと『すべてのハガキや手紙を一旦郵便局でコピーし、オリジナルの郵便物は宛先に配達、コピーは郵便局で保管する』というイメージです。
「だとすると、小さな郵便局の場合、すぐにコピーの保管場所がなくなるのでは?」と思われたあなた。
その通りなんです。Emailでも同じなんですね。
この『小さな郵便局』のイメージにあたるのがEmailでいう『POP3』という、かつて主流だった仕組み。
そして「小さな郵便局だと保管場所に困る」ということで開発された『大きな保管場所を有する、大きな郵便局』にあたるのが、最近主流になった『IMAP(アイマップ)』という仕組みなんですね。
POP3とIMAPの違い
POP3の特徴
POP3では、サーバーにメールをあまり溜め込むことができません。
一定数を越えるとどうなるか・・・
サーバーがパンクし、メールを送受信しなくなります。※その間届いていたはずのメールは再度確認することができません。送信者側にはエラーメッセージがでるようです。
そのため設定に「メールをダウンロード後、○○日でサーバーからメールを削除する」という項目が儲けられているわけです。
メールサーバーからメールがなくなる、ということは、それ以後、どのPCからサーバーにアクセスしてもメールを確認することができない、と言うことなんですね。※ダウンロードしたPC以外には・・・
IMAPの特徴
それに対し、IMAPは、メールをダウンロード後もメールサーバーにメールが残る仕組みで、POP3とは違い、大量のメールが溜まってもパンクしたりしません。なので定期的にメールを削除したり、自動で削除されたりもしません。
サーバーにバックアップの機能も同時に備えていると言うことになりますね。
そのため、いつ、どの端末からアクセスしても、メールを確認できると言うわけです。どのパソコンからでも、スマートフォンからでも、タブレットからでも、ログインさえすれば。
POP3のメリット
ではPOP3のメリットは?
と思われたかたもいるのではないでしょうか?
POPのメリットは・・・
特に無いようです。
いわば古いメールシステムということが言えるかもしれませんね。
サーバーにメールが溜まらずよい。というメリットがあるようですが溜まっても大丈夫なメールサーバーのほうがよいですよね。
で、今回の主役Thunderbird」はこの『メーラー(メールソフト)※』というカテゴリに入り、基本POP3でメールの送受信を行っています。※詳しくは前稿を参照ください。
基本、と言った理由としては・・・
最近のメールサーバーは、IMAPに対応している 対応できるようになった ものが多く出てきているんです。
え?ではIMAPで設定すればよいのでは?
と、僕も思っていたので、いざ実践・・・
恐れていたとおりのトラブルが発生したのでした。
次回に続く