前回のつづき
人間関係が崩壊寸前になるほど酒の失敗を繰り返し、ついには好意を寄せていた女の子にまで失礼なことを言って怒らせてしまう始末・・・。
今後、外でお酒を飲むのをやめよう
という決心をしたのでした。
仕事でお世話になっているホテルの、これまでもダメ人間だった僕のことを色々気にかけてくださった、尊敬するマネージャーにもそのことを伝えました。
以前から約束していた飲み会があったので、その飲み会だけは消化して、それを最後に外飲みをやめるつもりでした。
ですが最後と決めていたその飲み会で、ちょっとした事件(事件は大げさかな・・・出来事)が起こったのです。
というところまで前回のお話でした。
最後の飲み会の相手はイケメンバーテンダー
最後の飲み会の約束をしていたのは、近くのバーを経営する30歳前後のイケメンバーテンダーと、その友人の女性でした。
実は僕、以前もそのバーテンさんを交え4名ほどの飲み会をしたことがあったのですが、その時にもケンカになった(と言うか彼の取った行動に対し僕が怒った)ことがあるんです。
このバーテンさん、学生時代はアメフトをしていてガタイがよく気も強く、男気もあるんです。なのでもしも僕が怒ったら、「彼もキレ返してくるだろうな」と思っていました。
それが意外にも「カズさんが喜んでくれると思ってしたことだったんですが・・・。気に障ったのなら謝ります」とすごく大人な対応をされたのです。
にも関わらず僕は酔っていたこともあり、なかなか怒りも治まらず・・・。どっちが年上かわからないですよね。
結局数日後、彼が経営するバーに謝りに行くことにしました。
するとそのバーテンさんは、
人間がもめる時というのは必ず両方に問題があるんです。僕にも問題があったんだと思います。
と言ってくれたのです。
僕より20歳も年下ですが、本当に大人な人だな~と感心した記憶があります。
僕が酒の席で一方的に怒って、それでもまた快く飲みに付き合ってくれた人はこのバーテンさんが初めてかもしれません。
この時の僕はまだひねくれた考えで「バーテンさんにとって僕は金遣いのよい客やから、とりあえず繋いでおこうと思ってるだけなんだろうな」と、思っていましたが。
ところが、久しぶりの僕との飲み会に現れた彼は最高の笑顔で「カズさん、やっとゆっくり飲めますね!」と嬉しそうに僕の方に向かって来たのです。
飲み会の当日朝
少し時間は戻りますが、飲み会当日の朝、バーテンさんからLINEメッセージが来て「カズさん、こないだ僕だけじゃなく、僕の友達(の女性)も誘ってましたが、本当に連れて行っても大丈夫ですか?」と、あまり面識の無かった人を酔った勢いで誘っていた僕に気遣ってくれました。
その友人女性には大変申し訳なかったのですが、僕の酒の失敗の直後だったこともあり、僕はこう返信しました。
「今日は酒や女性についての悩みを聞いて欲しいので、男だけで本年の話を聞かせてもらえないでしょうか」と。
するとこれにも快く応えてくれたのです。
そんなわけで飲み会と言っても、この日はバーテンさんとのサシ飲みとなったわけですが、何はともあれ、僕のラスト(かもしれない)飲み会が幕を開けたのでした。
僕が失礼なことをしてしまった元同僚の女性の事を相談してみた
まず始めに、前回お話しした『僕が失礼なことをして怒らせてしまった元同僚の女性』のこと相談しました。同時に僕が飲みすぎて失敗することに悩んでいる、とも。
すると彼はこう返してくれました。
まず女性のことについて「カズさんが気にしているほど怒ってはいないかも知れませんよ。その時は怒っていたかもしれないけど、時間が経ってそうでもなくなってるかもしれないし。カズさんがあまり深刻になりすぎると相手にとっても重くなってしまわないでしょうか。」
既にきっちりと謝罪したのであれば、つぎは軽く飲みか食事に誘ってみてはどうでしょう
と。
モテ男の彼の意見なので、早速その(前回お話しした)元同僚の女性に連絡を入れ、食事に誘ってみました。
しかし「その日は用事があっていけないんです」と回答があったのみで、その後僕が送ったLINEメッセージは一切既読になりませんでした。『寝落ち?(※)』と思い込もうとしましたが、その時はまだ夕方7時ぐらいでした。※キャバ嬢がよく使う手ですね 笑
いつまでも既読になるのを待っていても仕方がないので、次にそのバーテンさんには、僕の飲み癖の悪さについて相談しました。
すると今度は
悩みもあるから人生 ※あいだみつお?
何も起こらない人生より何か起こす人生の方がよくないでしょうか?
と言ってくれたのです。※う~ん、名言!
スゴく衝撃を受けました。いや、そんなことは僕が彼ぐらいの年の頃はよく考えていたことでした。ですが、まさかこのタイミングでその事を思い出さされるとは!
そしてこの話をする頃にはいつものように酒が回り、気も大きくなってきていました。早くも「やっぱり完全に外飲みやめなくてもいいかも・・・」という気持ちになっていました。
このまま友人が離れるのを恐れ、酒をやめ、家でチビチビ飲んで、それで友達が離れなくなったり、無駄遣いしなくなったとして、
それが一体何だというのだ!
こんな自分、全然ロックじゃない!
と。
酒をやめたら2年間通い続けたレストランバーにも行けない。憧れの女性スタッフはどうなる?
少々話がそれますが、この日も(バーテンさんと飲んだ日ね)いつものように、いきつけの京都駅前のレストランバーで飲んでいました。
僕とリアルで付き合いのある人は大体ご存じなのですが、このお店には、僕が2年来憧れ続けている目的(※)の女子がいるのです。美しく、笑顔が素敵で、最高の接客ができる人なんですね。※目的と言っても、付き合えるとか、デートできるとか大それたことは一切考えていないです。ましてやストーカーなどには絶対なりません! ただその女性の美しさ、接客の素晴らしさ、そしてお店のビールの美味しさ。これらを加味すると他の店に飲みに行くという選択肢がなくなっていたのです。
そこの支配人ともすっかり親しくなっていたので、この日も僕と友人のバーテンさんの話を聞いて「カズさんは絶対お酒を止められませんよ (笑)またお待ちしています」と、僕の『禁酒宣言』を笑い飛ばしていました。
「またお待ちしています」って。
いやいや、もう外飲みはしないと言ったとこなんですけど・・・
「そうか・・・でも、外飲みをやめたら、もうそのスタッフの女性にも会えなくなるんやな」
その子は現在女子大生の為、就職のためそのバーをあと1、2ヶ月で辞めると聞いていました。そんな時にこの店にも来るのをやめなければいけない・・・。
僕の中に迷いは更にレベルアップしていました。本当にこのまま酒をやめてしまってもいいのか・・・。
すると、そんな僕の迷いを見抜いたのか、店の支配人はこう続けたんです。
「●●さん《僕があこがれている女性スタッフ》が、カズさんのこと、
一人で飲んでるときは大丈夫ですが、友人を連れてくると悪酔いするから気をつけてます
と言ってましたよ」と!
気が変わった瞬間
なっ!なんですと!?
いつも1人だと「『この人、友人のいないストーカー?』と思われるんじゃないか」と恐れていました。
多くの知り合いを連れて行くと「店の売り上げに貢献して、その女性のボーナスも上がるかも」とか考えたりもしました。
なので大阪の友人も京都の友人も出来るだけ多くの知人や友人に協力してもらい、そのお店で飲みました。
延いてはその女性スタッフに「カズさんって、友人の多いお金持ち?素敵!」(どんな女や 笑)とか思われるかもしれないなどと、バカな妄想をしていました。
それが全て裏目に出ていたとは!
一番かっこつけたい相手の前で、2年間も醜態をさらし続けていたのです。
このとき、迷いのレベルはマックスに達し、とうとうスイッチが入ってしまったのでした。
酒をやめるのはやめだ!
酒をやめてしまうと、この店に来なくなると、その女性スタッフに『かっこ悪い、悪酔いオヤジ』というイメージを持たれたままサヨナラしなくてはならない!それだけは絶対避けなければ!(その人は僕のことなど何とも思ってないとは思いますが・・・)
お酒をやめずに、でもカッコイイ飲み方をする。これが究極目標だったはずです。
そして決定打となったのが、その憧れの女子スタッフさんの言葉、「ラストまであと⚫⚫回です。いついつ入ってます!」と、これまですごく塩対応だった彼女(付き合っているという意味ではない)が、そんなことを教えてくれたのです!
ストーキングに合うことも多く、自分目当てでくる男性を店ぐるみで警戒していた彼女(付き合っているという・・・もういいですね)。そんな彼女が初めて僕のことを『少なくともヤバいヤツではない』と認めてくれたのです!』
もうホテルのマネージャーとの約束も守れないものと諦めました。(ホントに自分でダメ人間だと思います。あれほど親身になってくれた人を簡単に裏切るような行為なのですから)。
そして酔った勢いそのまま、そのマネージャーにお詫びのLINEをしたのです。
「すみません。こないだの約束、守れそうにありません。」
「命懸けで酒と付き合っていきます。どうすればいいかわかりませんが、飲みながら、でも悪酔いしないようにします。」
この僕の最低なメッセージに、マネージャーはすぐに返信をくださいました。
つづく
次回『ヤスカズ酒やめるってよ3(最終話)』ご期待ください。
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僕は女子ボウリングのPリーグが好きで、よくテレビ放送をみているのですが、最近のエンディング曲がすごくよくて、すぐAmazon musicで楽曲を購入しました。
下記の曲です。僕のようなおっさんでもキュンとなるような、女子の切ない思いを歌った曲です。
※曲はブログ内容とは何の関係もありませんが、今後は、本当に良いと思ったものがあればどんどん紹介していくことにしました。
そしてもうひとつ。前回に続き今回も『禁酒セラピー』を紹介します。
全世界何十万人という人を禁煙に導いたという『禁煙セラピー』の著者『アレン・カー』氏が書いた禁酒に関する本です。
この本では、『禁酒と意思の強さは関係ない』『減酒や摂取ではなく、禁酒すべきである』そして『飲酒には何一つメリットがない』と断言しています。
僕は今でも『飲酒にもメリットはある』と信じています。その為、『禁酒ではなく減酒』『飲酒しながら自分をコントロールする方法』を模索し続けています。
そのあたりについても当ブログで検証していきたいと思います。
禁酒セラピー [セラピーシリーズ] (LONGSELLER MOOK FOR PLEASURE R)
以前の投稿にその時々のお酒に対する思いや失敗談なども記載してありますので、興味ある方はどおぞ!
Eye-Catch Photo by Patrick Fore on Unsplash