掲題のテーマ2日目です。当記事、先ほどようやく完成。日々飲み会の合間を縫って記事を作っているのでけっこう締め切りぎりぎりになったりします。
さて、本日は100%本題に沿って進めます!
「TPPはやばいのか!?」と思い始めたきっかけ
僕が初めて「TPPってやばいのでは?」と思い始めたのは苫米地英人氏の著書『TPPが民主主義を破壊する!』を読んだ時からです。「これはえらいことになってるぞ~」・・・と。「けど、なぜ世間もマスコミも騒がないんやろ?」と思っていました。認知科学者にして脳機能学者の苫米地英人氏は、数年前から「TPPは危険だ」と警鐘を鳴らし続けています。最近では、アメリカの事情に精通したジャーナリストの堤未果氏が、テレビや雑誌で苫米地氏と同様の訴え続けています。※テレビ朝日『正義のミカタ』を見られた方も多いのではないでしょうか。
苫米地英人(著)出版社:サイゾー
その後メディアでも特に取り上げられることなく、世間も騒がず、最近になっても「農業が大変になる」程度のことしか報じられませんでした。中には反対派のことを『TPPはアメリカの陰謀説だとか言っている危機感煽りたいだけの奴らがいる』と揶揄する人まででてきました(苫米地さんのことを指したのではなく反対派全般のことを)。当の苫米地さんも、あれほど影響力がある人物であるにもかかわらず、あまり反対運動をしている様子もうかがえませんでした(どこかでされているのかも)。「苫米地さんやTPP反対派の思い過ごし(考えすぎ)だったのかな・・・」と、僕の不安も次第に薄れていきます。
TPPに警鐘をならす人々
しかし、そんな中Twitter上で『TPPは絶対阻止すべき』というツイートが流れ始めます。苫米地氏もTPPに関する自身の見解を変えてはおられないようでした。
そこに堤未果氏出演回の『正義のミカタ』が放映されたのです。
『薬代に保険が効かなくなる』『ジェネリック医薬品が消滅』
『国民皆保険制度の崩壊』→『盲腸の手術に(最悪)700万円必要』
『医師が治療内容を決定できない(保険内容によって決められる)』→『アメリカでは年間約90万人が医療破産している』
『食の安全が崩壊』→『農薬まみれの果物や遺伝子組み換え食品が大量に輸入される』
など次々にショッキングな話が・・・!
※参考:TV朝日『正義のミカタ』
動画:教えて!ニュースライブ 正義のミカタ 動画 2015年10月17日 TPP大筋合意
TPP批准に付随するアメリカ(の一部大手企業や投資家)の真の狙いは、関税撤廃(自由貿易化)ではなく、『非関税障壁(国民皆保険制度や知的財産権等、お金以外で貿易を規制するもの)の破壊』にあるというのです。僕は苫米地氏の著書で読み知っていましたが、その著書とほぼ同内容のことが、テレビで問題提起されていたことに衝撃を受けました。
しかもそれは堤氏一人の憶測や妄想などではなさそうなのです。レギュラーコメンテーターの藤井聡氏(政治・経済担当)・宮崎哲弥氏(政治・経済担当)も共に、TPP、特に国民皆保険制度の崩壊の危機であると警鐘を鳴らしていたのですから(;゚Д゚)
改めて「TPPやっぱヤバいやん!」と思い始めることになります。
医産複合体(製薬会社・医療保険会社)が日本の医療制度を、金儲けの市場として狙っている!?
今の日本には『国民皆保険制度』があります。国民は皆すべからく加入が義務付けれれている保険ですが、医療費の7割を国が支払ってくれるという素晴らしい制度です。コメンテーターの宮崎氏も「国民皆保険制度は世界に冠たるものだ」と番組内で仰っていました。
対してアメリカには『国民皆保険制度』はありません(まずこれに驚きました。自国のことしか知らないって怖いですね~)。そのため米国民は、医療費を10割負担するか、民間の保険に加入しなければなりません。「じゃあ保険に入ったらいいやん!」と思うでしょ!? 僕もそう思っていました。しかしここが問題なのです。
日本では少々高額の治療費や薬代がかかっても、国が7割負担してくれるため、「けがや病気になったが、医療費(治療費)が支払えない」という人は、ほとんどいません。しかしアメリカは違います。保険に入っていても薬代は製薬会社が決定します。おのずと高額になります。保険に入っていても保険でカバーできる範囲は限られます。保険会社が内容を決定するのですから。日本の国民皆保険制度のように『基本7割負担』などしてはくれないのです。TPPの批准に伴い、このアメリカ式保険制度が日本に巣食うようになるというのが反対派の見解です。アメリカ、儲け至上主義やもんな・・・。
食の安全についても少しだけ触れておきましょう。TPPが批准されると「農薬まみれの果物や遺伝子組み換え食品が大量に輸入される」と言われています。さらに問題なのはアメリカが「『遺伝子組み換え』などの表示は不公平だからやめよう!」と要求してきていることでしょう。そうなると我々一般消費者には、何が健康で、何が危険な食物か判断がつかなくなります。
そこは強気の外交で「そんなん受けられるか!」といえばいいのでは!? とおっしゃる方もおられるでしょう。それが出来ないのです。TPPにはISD条項が含まれていますので。ISD条項とは『ISD条項を締結している相手国に投資した企業が、もしもその国の政策のため損害を被った場合、その相手国を訴えることが出来る!』。つまりアメリカの企業が日本に投資して、日本の政策のせいで儲けることが出来なかった(損した)場合、『日本の政策のせいで儲けられへんかったやんけ~!』と、日本を提訴することができるのです! ※しかもその決定権が限りなくアメリカ優位にできているというのです。これまでアメリカはISD裁判無敗!
ISD裁判を起こされた国は数億円を負担しなければならないそうです。「そんな損失を負うくらいなら、国内法を変えてしまおう」となるため、アメリカとFTA(Free Trade Agreementの略ね。この2国間FTAはISD条項を含む)を締結している韓国は、60以上もの法律を改定せざるを得なかったといいます。アメリカの言いなりなんですね~。
その他にも胡散臭いポイントが多々あります。「日本の政府が公開したTPP概要は本章の数十分の一程度に要約されたもの」「特定秘密保護法はTPPを締結させるための前振り」等。
本日はこのあたりでそろそろ締めさせていただきます。次回の予定については下記ご確認ください。
【今後の予定】
次回:『沈みゆく大国 アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉』の書評
僕が最近読了した堤氏の著書です。日本の医療制度とアメリカの医療制度を対比し、詳しく述べられています。「無知であると搾取される」「今もっているもの(国民皆保険制度)も、その価値に気づかないと、それを狙う誰かに奪われることになる」等を教えられる、日本国民すべからく読んでほしい著書です。
次々回:TPPに対する僕の見解まとめ
著名人(ホリエモンや永江一石氏)にTPPについて問い合わせをしていた、その回答が届いています。それらの紹介と共に、賛成派・反対派などの意見も取り入れたうえでの、僕の意見をまとめたいと思います。
参考文献1)『TPPで日本支配をたくらむ者たちの正体』 苫米地英人(著)出版:サイゾー
参考文献2 『沈みゆく大国アメリカ 〈逃げ切れ! 日本の医療〉』堤未果(著)出版:集英社新書