【素人にも出来た!】THUNDERBIRDメールを複数PCで同期させる方法8 ~ [設定方法③] 2台目以降PCの設定方法~

2台目以降PCのメールアカウント設定

ここまでダラダラと説明してきた『Thunderbirdメールの複数端末同期設定』もようやく今回が最終回前、次回で最終回を迎えることとなりました。

Thunderbirdメールを同期させる為に必要なメールアドレスと概念

Thunderbirdの同期設定に当たり、まず簡単な概念と準備が必要な3種類のメールアドレスを下記に記載しました。毎回のように掲載していますので、既にご存じの方は飛ばして、その下の項目からご確認ください。

1)最終的にThunderbirdを使って複数のPC(端末)で同期させたいThunderbirdメールアドレス

(仮):tb-douki@hisshi.jp

2)同期設定に必要な共通Gmailアドレス

(仮):gm-douki@gmail.com

※下記図のような同期システムを作り出すために、最終的に同期させたいThunderbirdのメールアドレス(上記1)とGmailのメールアドレス(上記2)が必要となります。

概念大筋

詳細は後ほど説明するとして、まず大筋を説明しておきます。

設定① メールサーバー(上記例ではLolipop)で取り込んだメールを、メインとなるPC(以下親機※)に、通常通りThunberbirdのPOP3設定で[tb-douki@hisshi.jp](上記1)に取り込みます。

※1)スマホやタブレットは不可

※2)ここの設定をPOP3にし、メールを一定期日後に自動でLolipopのサーバーから削除されるように設定しておきます。これによりメールサーバーがパンクすることを防ぎます。

設定② Thunberbirdメーラーのアカウント[tb-douki@hisshi.jp](上記1)に取り込んだメールをGmail[gm-douki@gmail.com](上記2)に転送。

設定③ Thunberbirdメーラー上にGmailアカウント[gm-douki@gmail.com ](上記2)を操作できる設定を施す。

設定④ Thunderbird上に設定したGmailアカウント[gm-douki@gmail.com ](上記2)の表示メールアドレスを、同期させたいアドレス名[tb-douki@hisshi.jp](上記1)に変更する。

設定⑤ 2台目PC(以下子機)に、上記設定①と同じThunderbirdアカウントのメール[tb-douki@hisshi.jp](上記1)を、今度はIMAPで取り込みます。と、同時に上記設定③④と同様の設定を施します。

2台目以降のPCにメールアカウントを設定する

今回は、二台目からのPC(以下子機)の設定方法をお話しします。

子機PCでも基本設定は同じです。Googleアカウント(Gmailアカウント)は前回までに作成した『同期設定用Gmail』を全ての端末の設定に使用します。

反対にThunderbirdは、メールソフトといってソフトウェアを使いたい端末ひとつひとつにダウンロードしないと使えません。※これに対しGmailやYahoo!メールなどは、ブラウザメールといって、サービスを提供しているウェブサイト(GmailだとGoogle、Yahoo!メールだとYahoo!)にアクセスしてログインさえすれば、どの端末からでも操作ができるのでしたね。

そのため面倒ではありますが、「Thunderbirdのメールを使いたい」と思うPCがある場合、都度その端末にThunderbirdをダウンロード・インストールしておかなければいけません。

その方法は下記の投稿で説明しています・・・

Thunderbird同期設定(本体側)~Thunderbirdの同期設定と必要知識7~

が、「いちいちリンクを開くのが面倒くさい」という方の為に下記の説明もコピペしておきました。

●Thunderbird公式ダウンロードページ:
Thunderbird — メールをもっと簡単に。 — Mozilla

●Thunderbird自動アカウント設定:
Thunderbird自動アカウント設定

それでは実際に子機PCでの設定を行っていきましょう。

まず初めに前回までに行った1台目端末の設定を見直します。

Thunderbirdで同期設定を行いたいメールアドレスを準備

  • 表示名:hisshi.jp   
  • 使用メールアドレス[ tb-douki@hisshi.jp ]
  • プロトコル:POP3

Gmailで同期用共通アカウントを作成

  • 表示名: gm-douki 
  • 使用メールアドレス[ gm-douki@gmail.com ]
  • プロトコル:IMAP

※この際、POP3の設定の『メール受信から○○日でサーバーからメールを削除する』の項目を設定しておきましょう。日にちは任意で、メール受信の量によって設定すれば良いですが、通常5日ぐらいが適当のようです。

で、ここからが2台目の設定。

まずは1台目PC(親機)と同じベースとなるアドレス [ tb-douki@hisshi.jp ]を子機にダウンロードしたThunderbirdにも登録します。

Thunderbirdをダウンロードして初めに開いた画面が下記のようなものです。

『新しいアカウントを作成する』の『メール』をクリックすると

このような画面が開きます。ここで『メールアカウントと設定する』をクリック。※メールプロバイダが『gandi.net』ではない場合は、その左のチェックを外しておきます。

前回と同様、下記のように書き込みます。

  • あなたのお名前(N):tb-douki(このアカウントは実際は対外的には使用しないので判りやすい表示名でOK。1台目PC(親機)と違う名前が望ましい。後で変更可能)
  • メールアドレス(L): tb-douki@hisshi.jp
  • パスワード(P): ●●●●●●●●(任意のパスワードを設定)

またもや『見つけられませんでした』とでます。

で、ここからが1台目と2台目以降の違うところ。

1台目はPOP3で設定しましたが、2台目以降は、IMAPで設定します。

理由は、Thunderbirdのようなメールソフトを複数PCで同期させたい場合、基本すべてIMAPで取り込めば良いのですが、そうすると、ロリポップやX2サーバーのように元々POP3に対応しており容量の小さいサーバーだと、すぐにサーバーがダウンしてしまうからなんです。

これを本体(1台目だけPOP3にし、『サーバーからダウンロード後○○日でサーバーのメールを削除する』という設定にしておくことで、メールサーバーのパンクを防ぎます。

というわけで、2台目以降はIMAPにするんですね。

そこで上記図の『受信サーバー』や『サーバーのホスト名』等を下のように書き換えます。

●受信サーバー:IMAP
●サーバーのホスト名:※メールサーバーのメール設定ページにログインし、確認。
●ポート番号:993
●SSL:SSL/TSL
●認証方式:自動検出
●SMTP:※メールサーバーのメール設定ページにログインし、確認。
●ポート番号:465
●SSL:SSL/TSL
●認証方式:自動検出

で、再テストのボタンを押すと、今回は

次のアカウント設定が、指定されたサーバーを調べることにより見つかりました

と表示されますので、完了ボタンを押すとサンダーバードのアカウント設定は完了です。

下図のように作成したアカウント(メールアドレス)が受信トレイと共に左側に表示されればOKです。

で、2台目にも同じく同期設定用のGmailアカウントを取り込みます。

Thunderbird上でGmailを読み込む設定

次は、ThunderbirdにGmailを取り込む設定をします。

Thunderbirdを開き、右上の三本線のようなマークから下記のように開きます。

『三』→『オプション』→『アカウント設定』

開いた画面の左下の『アカウント操作』→『メールアカウントを追加(A)』

すると下記のような画面が現れます。

ここに前回作成したGmailのアカウント情報を登録します。

  • あなたのお名前:gm-douki
  • メールアドレス:gm-douki@gmail.com
  • パスワード:Gmail作成時に作った上記アカウント(メールアドレス)のパスワード

で、『続ける』をクリックすると今回は

アカウント設定がMozilla ISPデータベースから見つかりました。

という表示が出ますので、その下にある『完了』ボタンを押すと、すぐさま左側にアカウント(メールアドレス)が受信フォルダ等と共に表示されます。

これで、gmailで読み込んだthunderbirdのメールを、thunderbird上で操作できるようになるわけです。

※ちなみに・・・Gmailの設定の際、もしもThunderbirdの設定の時と同じように『見つけられませんでした』と出た場合は、設定画面下の『手動設定』または『詳細設定』のボタンをクリックし、下記のように設定してください。

●受信サーバー:IMAP
●サーバーのホスト名:imap.gmail.com
●ポート番号:993
●SSL:SSL/TSL
●認証方式:※自動検出によって『OAuth2』のような何かが自動で表示されます。
●SMTP:smtp.gmail.com
●ポート番号:465
●SSL:SSL/TSL
●認証方式:※自動検出によって『OAuth2』のような何かが自動で表示されます。

結果、子機にダウンロードしたThunderbirdの画面左側には、下記のように表示されていると思います。

サーバーに残ったメールはthunderbirdのpop3の設定により定期的に削除される(※)、Gmailにはメールのコピーが残るので、いつでも、どの端末からでも確認、操作が可能になるんですね。

※子機にダウンロードされた(上図のtb-doukiのメールも同時に消えます。)

これで2台目以降の設定も完了となります。

ただしこれだけだと表示名が『gm-douki 』メールアドレスが[ gm-douki@gmail.com]のまま相手に表示されてしまいます。

会社やお店のアカウントなど、今までThunderbirdで使用していたメールアドレスが『douki@hisshi.jp』だったのに、同期させたとたん突然アドレスが『gm-douki@gmail.com』に変わると、取引先など受け取った側を混乱させてしまい、ちょっと都合悪いですよね。

Thunberbird上でその表示名を変更する方法については、最終回の次回(第9回)で紹介します。

ご注意

実は当シリーズ『Thunderbird複数PCで同期させる方法』でお伝えしている内容は、Googleから推奨されていない方法である可能性があります。というのもThunderbird上に取り込んだGmailアドレスの表面上のドメインを別のものに差し替える、という作業だからです。

Gmailには

(Gmail を使用して他のメール アドレスからメールを送信します)

という設定があり、Thunderbirdには、別メールのアドレスを表記上のみ変更させることが可能であることから、『やってはいけないこと』ではないのかと判断し、設定および今回のように方法の公開を行っています。

また近日中にGoogleにこの設定方法を行っても問題がないか否かの問い合わせを行う予定です。

しかしながら、現時点では明確ではありません。

大変恐縮ですが、仮に皆さまが僕の記事を読んで、同様の設定を施したことで、万一Googleから注意やペナルティを受けることがあっても、当方では責任を取ることが出来かねます。

設定される場合は、その旨、ご理解、ご了承いただいたうえで行っていただきますよう、お願い申し上げます。

 

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