本記事より3編続けて『橘 玲』 氏の著書を紹介したいと思います。紹介する3冊は、いずれも『良書』などというレベルではなく『衝撃的』と言えるものです。
タイトルだけでもインパクトありますよね?
・・・え!? そうは思わない?
上記タイトルを見ても何とも思わない(お金の話や、人の生き方等に全く興味のない)方は、残念ですが、ここで離脱されたほうがいいかもしれません 😥 。基本的に『お金(経済や資産)』や『人生(生き方や人生観)』についてのお話です。興味ある方は、引き続き下記をご覧ください。皆さんお金の話、好きですよね!?
これらの著書は、普段、我々の生活に密着した『一般常識(固定観念等)』『情報商材(お金持ち本等)』『啓発的救い(引き寄せの法則等)』などの信憑性を問うものとなっています。
ちょっと難しく言ってみましたが、ざっくり言うと
- 「どうすればお金持ちになれるの?」
- 「株式投資って本当に儲かるの?」
- 「マイホーム購入は率のいい不動産投資だよね?」
- 「株式は、長期保有がいいの?短期保有がいいの?」
- 「自己啓発本や商材で人生バラ色になる?」
などを、様々な角度で検証したり、研究データや逸話などを使用し、著者の見解が語られたりしています。
著者について
皆さん橘玲氏はご存知でしょうか!?
僕もまだ著書を数冊読んだにすぎませんが、いずれも、圧倒的な知見の深さやマーケティング力を感じさせられる、客観的な中にも独特の持論が含まれた、興味深い作品ばかりを書かれている作家さんです。
肩書は『作家』としか記されていませんので、作家さんのようです(著書には経済学的見地が多く記されているので、てっきり経済学者かと思っていました)。
橘玲 公式サイト | Tachibana Akira official site
著書について
著書:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
著者:橘 玲
出版:幻冬舎
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
本著、当時ベストセラーにもなり、よく書店に平積みされていたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
正直このタイトルを見たときは、「ああ、よくある情報商材ね」と思いました。『この本を読めば、あなたも大金持ちになれる!』とか、『この商材を買えば、あなたも月収30万円!』とかの・・・。
しかし同著は違います。むしろそのような『誰でもが金持ちになれると謳っている本』の存在を否定しています。見出しは『ルール』『常識』『法則』のようにカテゴリ分けがされていて、各項「この項目は世間の常識の様だが、果たして本当にそうなのか」と、それぞれ信ぴょう性のあるデータや、説得力のある理論によって究明していくような内容です。
あくまで理論的に、統計学的に、当たり前のことを当たり前に、『お金にまつわる噂や常識の真偽』『お金持ちになるための法則』などが紹介されています。※著者がお金持ちになった方法を読者に伝授する類のものではなく、自然の摂理としての、「●●した人=お金持ち」という事実を文章化しているのですね。
経済や資産運用の教材としてもベター!
僕が初めて同著を読んだのが、2015年初旬。その当時は、自分自身、経済や資産運用等に疎かったこともあり『へ~!勉強になるなー!』という程度の印象でした。
しかしこの1年、僕が経済のこと、資産運用のこと、株式投資のこと、などを勉強し知見が深まったからなのでしょう。2回目、3回目、読めば読むほど・・・
「おお!これは、こういうことだったのか!」「こんなことまで書かれていたのか!」
と、新たな発見がありました。
世間には法律や経済など、複雑すぎて一般の人ではなかなか本質が見抜けないものが多々あります。『なんとなくわかっているけど、あまり考えないようにしている」ということで、色々損をしてしまっていることもあるかもしれません。
同著はそれらに警鐘を鳴らしています。
具体的に取り上げられているテーマ
- 30年後に手に入った我が家に価値はない
- 税金について知りたいほんとうのこと
- 経済学者の予測は当たらない
- 国家に惜しみなく奪われるひとびと
- 不動産を買ったら資産運用は終わる
-上記同著の見出しから引用(順不同)-
下記のようなテーマにも興味を引かれました。(順不同)
- 世に出回る『お金持ちになれる本(情報商材)』のトリック
- 不動産は高いレバレッジを効かせた高リスクの投資である
- お金持ちになる方程式
- サラリーマンがお金持ちになる方法
- 合法的に税金を払わない方法
- 最高の投資方法
- 削減すべき家庭内コストは?
- 投資アドバイザーの予測は当たらない
衝撃的エピローグ
さて、本著で最も衝撃的だったのが、実はエピローグ『新宿中央公園のホームレス』です。
これから本を読まれる方にネタバレしてはいけませんので、多くは説明しませんが、下記に一部だけ引用させていただきました。
《 パークハイアットの贅を尽くしたレストランの席に座ると、私は、公園に目を向けずにはいられません。なぜならそこには、薄汚れたダンボールハウスに住み、残飯を漁る私がいるからです。
あなたには、この恐怖の肌触りがわかるでしょか?》
-上記《 》内、同著書よりの引用-
それまでの文体から感じられる著者の『賢さ』、そして『自信』。そんな氏からは想像もしなかった胸の内。強烈な『不安』が見え隠れする衝撃的なエピローグです。