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読んだら変わった!仕事のアイデアは出るし、人として器(うつわ)大きくなるし ~【洗脳ちゃいますよ 笑】書評『まずは親を超えなさい!』~

今回は書籍の紹介をさせていただきます。

凹んでいた僕を救ってくれた本著。前回の投稿からの続きなんですが・・・(前記事読んでくれた人いるかな? :cry:)

こちら本格派コーチング本なのですが、読んだ後、仕事のアイデアがバンバン出てくるわ、悩んでいたことがスッと受け入れられるようになるわ・・・。驚くほどの効果がありましたので、今回紹介させてもらうことにしました。

※前回の話
みんな、悩んだ時や苦しい時、話を聞いてくれる相手っている? ~苦しんでいた僕を救ってくれた人、それは・・・~

まずは親を超えなさい!

ガッツリしたコーチング本

本書、タイトルに反し、親との関係性についてはほとんど言及されていません。

読む前は「親から与えられた先入観を壊す」とか、「親の実績を超えて初めて一人前だ!」的な内容かと思っていましたがこれが全く違うんですね。

故ルー・タイス氏が開発したコーチングスキルに苫米地氏独自のアレンジを加えたものを詳細に紹介している、ガッツリしたコーチング本なんです。

ネタバレにならない程度にごくごく簡単に内容を紹介すると、

1)目標をたてる ※これが大事!

2)目標達成イメージを毎日繰り返し脳に焼き付ける
脳はだまされやすいという性質を活かしつつ目標達成イメージを強く持つことで、イメージした理想像が現実のものかもしれないと脳に錯覚させる    ※ちなみに著者の苫米地氏は脳機能科学者

3)心地よい場所を、理想像の中に作る
人間は進化の中で(リスクを避け)変化を嫌うようにプログラミングされている。そのため人は進化・進歩しようとしても元の自分(現実の心地よい場所)に戻ってしまう。目標達成イメージを強く持つことで脳に自分の心地よい(自分らしい)場所は理想像のほうであり、現実の自分ではないと覚え込ませる。

4)理想像に近づき、現実となる

本当にざっくり書きましたが、著書ではかなり詳細に実践方法が記載されています。

進歩に有効に働くアファメーション / RAS(ラス)とは

少しだけ補足すると、RAS(人の脳は興味ないものをあまり記憶に残さないが、目標達成に必要な情報や知識はどんどん取り込もうとする)や、ゴムの原理(目標をしっかりと固定しておけば、目標の側に今の自分が自然と強く引っ張られる)などについても書かれており腑に落ちる説明が数多くされています。

そして、ルー・タイス氏、苫米地式コーチングを語るときに忘れてはいけないのが アファメーション(高い自己評価)。こちらについては以前からその効果を実感していたのですが、本書でも解説がされています。アファメーションに興味のある方は下記記事も併せてご覧ください。

※アファメーションを実感したときの記事
みんな、コーチングを学ぶとよいことあるよ2 ~外人コンプレックスだった僕が、外国人の友達を作る方法を教えます!~

それではここから、僕が実際に同著を読む前と読んだ後でどう変わったかについて、通信販売のダイエット広告っぽく『使用前』と『使用後』に分けて紹介させていただきます。※「オッサンの成長になど興味ない!」という方はこの項は飛ばしてください。

■使用前 ~同著読書前の僕~

少し前の僕は、仕事も人間関係(恋愛含む)もすべて順調。その心地よさに浸ってしまい、すっかり向上心を失っていました。

いかにして今の状態をキープするか・・・

それしか考えなくなっていました。続けていた勉強はほとんどしなくなり、ブログやSNS投稿もかなり遅れがち。

ダメダメですよね。『人間進化を止めると退化する』というのは本当だったようです。

程なくして、人間関係は崩れ始め、仕事面の成長は完全にストップします。そのことに動揺し、周りに感情的になったり自分らしくない態度をとってしまったりしたことで、さらに人間関係はおかしくなりました。

まさに泥沼状態!

※後日記)あの状態が続いていたらと思うとゾッとします。最低のクズ野郎になるところでした。

■使用後 ~たった1週間でこれだけ変わった!~

前述のような泥沼の中で同著を手に取ったのですが、結果は大正解。著書に『目標は出来るだけ他人に公開しないこと』と書かれていたため詳細は書きませんが、大まかにはまず2つ、下記のような目標を設定をしました。

  1. 大切な人々を守るために不可欠な収入額  ※結構詳しく言ってる?
  2. 出会い・恋愛・人間関係の理想型、理想の自分像

するとどうでしょう。仕事の目標をたてたとたん、仕事のアイデアがばんばん出はじめたんです。同時にSNSやブログに投稿したいネタも次から次へと。なぜ今まで出なかったのか不思議に思うぐらい。

↑なんかこの書き方だと、ステマか洗脳されているオッサンみたいなので、少しだけ実例に触れておきます↓

現在、僕の収入源の7割がweb解析でのものです。他に週2、3日、京都の宿泊施設で受付として働いているのですが、そこのwebサイトに関してこれまでの僕は、全く無関心でした。別業種ですし、担当の人もいるでしょうし。

ですが今回思い立ち、マネージャーに「1度解析させてもらえないですか?」と相談したところ「ぜひお願いします」とのこと。

細かく書くとまた長くなってしまいますので詳細は控えますが、とにかく色々なアイデアがわき上がってきて、既に実践しているものもいくつかあります。※後日報告しますね。

SNSやブログで自分が取り組んでいることを積極的に載せるようにしたとたん、 知人からお客様の紹介をしていただくということもありました。

RAS現象も経験しました。今まで何度も見ていた風景の中にアイデアが見つかったり、たまたま見ていた動画に人生観を変えられるほどの感銘を受けたり。

出会い・人間関係については

近い将来の人間関係と、自分の理想像(目標)を寝る前と、起きてすぐに思い描くようにしています。すると開始から2,3日後には、先日の辛かったことも「まるごと受け入れよう」と考えられるようになっていました。

今後出会う人達、そして、今のこんな僕でも付き合ってくれている人達に、僕のことを本気で好きになってもらいたい!

そう思ったとき、今のままの僕ではダメだと潜在的に感じ取ったようなのです。

僕を知るすべての人々、これから僕と出会う全ての人々も、次回僕と会うのを楽しみにしていてください。

でかい人間になっていますから。

※一部の人たちの間で『うさんくさい』と言われている苫米地氏ですが、この本に書かれている内容については説得力があるように思いました。少なくとも仕事の場面でものすごい効果が出ているので、今回も期待できるような気がしています。

※苫米地氏やルータイス氏の他の著書やコーチング理論を読んだことがない人にとっては少し(専門用語等があり)理解しづらい部分があるかもしれません。

もう1冊の紹介本

文中に出ていたルー・タイス氏の著書を紹介して本日の記事を締めせていただきます。

アファメーション

『アファメーション』については以前からその効果を実感していたため、本著は何度も読み返しています。ですが、実のところ同著は400Pページにもおよぶ大作で結構読みにくいんです。

なので、もう少し噛み砕いた本ないかなー、と思っていて見つかったのが、『まずは親を超えなさい!』だったんですね。こういったところでもRASが働いていたのかもしれません。

 

 

成功願望の強い僕が、評価の高い成功哲学の本を2冊読んでみたら、真逆のことが書かれていた!

本日はタイトルの通り『成功願望の強い僕が、評価の高い成功哲学の本を2冊読んでみたら、真逆のことが書かれていた!』ということについてお話します。

成功法則は1つではない

もちろん数ある著作の中で『成功法則』も1つではありません。なので「真逆のことが書かれていることなど当たり前」という、あたりまえの見解をお持ちの面倒くさい方は、読まずにスルーしていただけたらと思います 笑

基本、僕は「成功法則は自分のオリジナルを模索すべき」と考えていますが、優良そうな著書があると積極的に読書し、取り入れるようにしています。千円前後で世界中の成功者や学者等、先人たちの思考や法則が学べるのですから安いものです。※高額のセミナーや怪しげな講演会には参加しませんよ。

その中で、同時期に読んだ『バックグラウンドが似ているにもかかわらず、結論が真逆』の2冊があったため、「ちょっと面白いかな」と思い報告させていただくことにしました。

  1. 成功が約束される選択の法則
  2. ツキの科学

どこが似ているのかというと、

  • 多くの成功者(時に失敗者)の経験を、科学的、客観的な目線で検証、紹介  ※本人の経験も含みますが「私の成功体験教えます!」的な著書ではありません。
  • 著者が外国人
  • アマゾンで高い評価
  • 成功法則・成功哲学がテーマ

それでは1つずつ見てみましょう。

まずはこちら。

成功が約束される選択の法則

成功が約束される選択の法則: 必ず結果が出る今を選ぶ5つの仕組み (一般書)

著者:ショーン・エイカー(Shawn Achor)
ハーバード大学博士号・ポジティブ心理学者の第一人者
ー上記プロフィール同著書より抜粋ー

カリフォルニア大学アーバイン校で神経科学を研究していたという父親から、子供時代に実験台にされたという話に始まり、数多くの学者や研究者の実験結果が紹介されています。

『ポジティブ才能』を身に付けることで、潜在能力を引き出したり、幸運を引き寄せたりするという一見ありがちな内容ですが、そのポジティブ才能取得の方法が逐一記されているのと、なぜポジティブ才能が人生を成功に導くのかという理由を、多くの実験結果などから解説しているところが興味深いといえます。

巷にあふれる「私は何でも前向きに考えて挑戦したから成功した!」という自己満足系自叙伝や、「ポジティブに考えていると天や宇宙や自然や神様が、良い方向に導いてくれる」というスピリチュアル系とは一線を画します。

-以下アマゾンでの評価-(2016年6月現在)
★星の数:5
レビュー数:5名

補足:少数名アマゾン以外で購入した方や、同著にしかレビューされていない方もいらっしゃいますが、概ね一般ユーザーによる評価の様です。

次がこちら。

ツキの科学

「ツキ」の科学 運をコントロールする技術

著者:マックス・ギュンター(Max Gunther)
英国生まれの作家、投資家。13歳で株式マーケットに参入し、財を成す。
ー上記プロフィール同著書より抜粋ー

『運』や『ツキ』といったものは、本当に存在するのか。
 『運』や『ツキ』はコントロールできるか。
『ツキのある人』に共通する点とは・・・

など興味深い内容が記載されています。数多くの世界レベルや歴史的に『ツイていた人』『ツイていなかった』人達の実例に迫り(時にインタビューを行い)、共通点などがなかったか検証、紹介しています。

『ツキ』をテーマにしているだけあって、カジノや株式市場にまつわるエピソードも数多く含まれています(もちろんビジネスも)。※トレーダーやギャンブル好きにとっては、すごく興味を引かれる内容かと思います。

そして後半導かれる1つの結論・・・成功者になるために忘れてはいけない、たった1つの思考とは

ネタばらしになりますが、前述の著書『成功が約束される選択の法則』とは真逆のことが書かれています。

どんなことでも常に悪い結果を想定しておくと、多少の挫折や不運にも対処できる。最悪の結果を回避することができる。ツイている人や成功者は漏れなく、この思考で物事に取り組んでいる』というのです。特にギャンブルや株の世界では有効な思考でしょうね。※本文言は僕の理解に基づいています。

常にポジティブ思考の人は、一時的な成功は勝ち得たとしても、想定外の不運が訪れると抵抗力がなく、いずれ足元をすくわれることになり長続きしないということのようです

-以下アマゾンでの評価-(2016年6月現在)
★星の数:4.5 ※着目すべきは9名全員が星4つか5つという高い評価を付けているところ。
レビュー数:9名
補足:アマゾン以外で購入した方が結構いらっしゃいますが、同著のみにレビューしている(ステマかも?と疑ってしまうような)方はいません。

本日の結論

僕自身は、『ツキの科学』のほうが信憑性があると感じました(特に株式トレードなど投資の場面で、この思考を取り入れています)。

ただしこの考え方は、上手くいっている時もそうでない時も『上手くいかなかった場合』を想定していないといけないことから、人生がつまらなくなる恐れがあります(ご注意!)。

上手くいっている時もそうでない時も『絶対上手くいく!』と思えることが出来たら、その方が人生幸せでしょう(皮肉ではなく!)。

どちらかの思考を実践されている方、もしくは同著を読み実践してみようと思われた方、ご意見や経験談を頂けると幸いです。

 

 

 

【書評】堀江貴文『本音で生きる』~ホリエモンがアドラー心理学!? 猫ひろし優勝なう!

書評タイトル:ホリエモンがアドラー心理学!?

著書:本音で生きる
著者:堀江貴文
出版:SBクリエイティブ

本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方 (SB新書)

堀江貴文氏の著書は啓発本なのか!?

元々僕がSNSやブログを始めるようになったのは、堀江氏の『ゼロ』を読んだことがきっかけでした。かなり感銘を受け、その後、氏の本を4,5冊立て続けに読みました。

『ゼロ』を読むまで僕は、ホリエモンに対しあまり良い印象を持っていませんでした。頭のいい人特有の、どこか上から目線な『嫌なヤツ』という印象しかなかったのが、ゼロや、その他の著書を読んだことで、「けっこういい奴」というイメージに変わりました。単純すぎでしょうか?

堀江氏は著書内で『僕は特別な人間ではない。僕にできたのだから君たちもやれば出来るはず』『努力は成功の絶対条件』『なぜ何かを選ぼうとするのか。全部やってみたらいいじゃん』など、TVの印象とは全然違う、努力や行動することの重要性を説いていました。元々根性論や啓発本が大好きな僕は、以来すっかり氏のファンになってしまったのでした。

堀江貴文氏の著書の特徴

小説ではないので仕方がないのかもしれませんが、いずれも骨子は同じで、『自叙伝』 『 How to本』 『 啓発本 』といった要素に『読者へのメッセージ』を加えた構成で出来ています。

もちろん1冊にこれだけの要素が含まれているというのはスゴイことで、だからこそ読みやすく感銘を受けまくります。堀江氏が実際に体験したこと、そこから生まれた思考、人生観をもって、読者に訴えかけてくるのですから。

ホリエモンがアドラー心理学!?

堀江氏の考え方は、収監前も後も、一貫しているといえるでしょう(ぶれていない)。その分、著書の構成も前述のとおり似てきます。そういうこともあり、4、5冊読んだ後、最近は氏の本とは少々ご無沙汰していました。

しかし、そんな僕が今回の『本音で生きる』については、久々に激しく「購入したい!」という欲望に駆られたのです。その理由とは・・・。

たまたま本屋で平積みされている同書が目に止まった為、手に取りページをめくったところ、『嫌われる勇気』や『アドラー心理学』という文字が目に飛び込んできたのです。

え?なぜホリエモンがアドラー心理学?

気になりました。僕も講演会等でよくお世話になっている岸見一郎先生の著書『嫌われる勇気』についてホリエモンが言及していたので、一気に興味が沸き、しばし立ち読み・・・。

このような事象を見事に一刀両断したのが、先ほども紹介した『嫌われる勇気』だ。<中略> アドラー心理学では「原因」、つまり言い訳を一切認めない。

ー『本音で生きる』より引用ー

堀江氏が嫌われる勇気を絶賛しているという話は聞いたことがありました。堀江氏と岸見先生、古賀史健氏の対談記事(下記)も見たことがあります。しかし、まさか堀江氏が自身の著書で言及するほど『嫌われる勇気』や『アドラー心理学』に感銘を受けていたとは知らなかったので驚きました。

ホリエモンWITH 「ゼロ」「嫌われる勇気」 堀江貴文×岸見一郎×古賀史健 鼎談【前編】

これまでの氏の著書が、自身の体験や経験に基づく思考や見解を述べた作品だったのに対し、本著は、他者の思考に共感し、それらも含めた堀江氏独自の考え方をメッセージとして読者に送るという、新しい要素を含んだものになっています。いい意味で「裏切られた!」と、思いました。

新しい!これはレア!ということで、すぐさま購入したのでした。

購入・読了後の感想

堀江氏の著書に共通しているのですが、とにかく読みやすいです。読了までに3時間かからなかったと思います。これまでと少し違い、自身の体験談は少なめ、他者の作品を例示しての人生観、そして読者へのメッセージ。堀江氏の強い人生への想いが伝わってくる作品です。

下記に冒頭分から印象的な文章を引用させていただきました。

本書を読んで、自分にとって必要なことに気づいたら、きっともうこの本はいらなくなる。それがこの本が望む到達点だ。そして僕も、もう2度とこういう本は書かないと思う。

ー『本音で生きる』より引用ー

「こんな本を読んでいるヒマがあるなら、とっととやりたいことを片っ端からやるべきでは?」というホリエモンらしい一文ですよね。

やっぱやる気でるな~!啓発されるよな~!というのがストレートな感想です。

ここにも堀江氏の影響を受け成功した人がひとり

最後に余談になりますが、驚いたことをもう一つ。

タレントの猫ひろしさんが、カンボジアで国籍を得てオリンピック出場を目指しているのは有名な話かと思いますが、こちらを提案したのも堀江氏らしいのです。

いや、この話自体は氏のファンならそこそこ有名な話で、同著でも言及されていたので改めて取り上げるほどのことではなかったのですが・・・

驚いたのは、僕がこのブログ記事を書いている真っ最中に下記のニュースが飛び込んできたこと。

猫ひろし、リオ五輪へ前進 カンボジアで代表選考V -日刊スポーツ-

最近日本では猫さんの話を聞かなくなっていたので、すっかりオリンピック出場は諦めたものと思っていました(歳も歳ですし・・・スミマセン💦💦)。実際同著を読んでいた時も「猫ひろしさんって、また昔の話を持ちだしてきたもんやな・・・。ネタ切れか?」などと思っていましたが、恐れ入りました。

ここにも堀江氏に影響を受け、夢を実現させようとしている生き証人がいるんですよね!

突き放した言い方と、氏の過去のイメージから、これまで半信半疑だったのですが、今回の著書と猫さんのニュースではっきりわかりました。

ホリエモンの著書、間違いなく『啓発本』です!

しかもコテコテで、飛び切り効果のある・・・

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

 

 

 

【書評】『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』~「やればできる」「わたしは変われる」という自己啓発では、この残酷な世界で生き延びることはできない~

前書)- 橘玲氏の著書の中で、いや、僕がこれまで読んだすべての著書の中で最も衝撃的と感じた1冊だったかもしれない -

3編連続『橘 玲(たちばな あきら)』 氏の著書紹介。本日は最終日『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』です。

  1. お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
  2. 臆病者のための株入門 (文春新書)
  3. 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 (幻冬舎文庫)

自己啓発本によくある『「やればできる」「人は変われる」は果たして本当なのか!?』という問いかけに始まり、『この残酷な世界で幸せに生きるには!?』という結論に達する興味深い内容です。僕が当ブログを始める決定打となった書籍です。

書評タイトル:絶望感の中に一筋の光が見出せる1冊

著書:残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
著者:橘 玲
出版:幻冬舎

※本投稿のサブタイトルは同書からの引用となります。

 著書の内容について

下記(仮説)を1つずつ、様々な学問の研究結果や見地に基づき、あくまで客観的に検証、追求していくという内容です。

1)自己啓発本によくある「やればできる」は本当なのか!?

2)自分が変われば世界が変わる」と多くの啓発本は言うけれど、果たして自分は変えられるのか!?

3)最近流行りの「好きなことを仕事にする」は可能か!?

4)もし上記1)、2)、3)が本質的に「できない」のであれば、この世界は我々にとって残酷なものでしかないのか

5)それでは人は何のために生きているのか。幸せに生きる方法はないのか。

6)結論

やってもできない

1つめの結論が「やってもできない」です。僕は自己啓発本も好きで良く読むのですが、それらのほとんどが、著者の「私はこれで成功した!」「成功は努力の結果だ。努力ならあなたにもできるはずだ!」といったものです。※あのホリエモンでさえ、(本音かどうかはともかくとして)努力の重要性を説いています。

しかし本書は「やればできる」を完全否定しています。

やってもできない

僕は、まずここで一回へこみましたw。

誤解しないでいただきたいのは、本書は前述の通り、決して安っぽい現実主義者の主観的見解を述べているわけでは無いというところです。ましてや「自分にムリだったのだから、あなたたちでは到底ムリ!」というトンデモな内容でもありません(笑)。

※仮説の検証、論拠の出処として、遺伝学・哲学・心理学・発達心理学・行動遺伝学・経済学等が使われていました。

わたしは変われない

本著では、自己啓発で世界的に有名な著書『思考は現実化する(ナポレオン・ヒル)』『道は開ける/人を動かす(デール・カーネギー)』などについても言及されています。

「世界を変えるには、相手か、私が変わらなければならない。それならば、コントロール不能な相手を変えようとするより、『わたし』が変われば、相手も変わる。相手が変われば世界が変わる(上記有名啓発本、内容要約)」

ですが本書では「そもそも、” わたし ” は変えられるの!?」という部分に疑問を投じています。そして、もちろんこの疑問についても研究や史実を資料にいくつかの検証を行っています。

その上での本書の結論は・・・

わたしは変われない

ここで2回目のショックを!

好きなことを仕事にできるのは、才能に恵まれた人間だけ

ここまでくると、おおよその予想はしていましたが、このテーマについても「不可能ではないが、それだけで充分な収入が得られるのは、一部の才能に恵まれた人のみ」と結論づけられています。※海外のロックミュージシャンが給食配膳のアルバイトをしながらミュージシャンを続けている話は面白かった(印象的)です。

この世は生まれ持っての才能を持ち合わせた人間以外は報われないのか

著者も初めは、この「不道徳」な考えに反発したそうです。

『努力しても能力の増幅は限定的』
『人は、そう簡単には変われない』
『好きなことでは満足な収入は得られない』

「やってもムダ」なのであれば、この世は天賦の才を持ち合わせた人以外にとっては闇ということなのでしょうか。

著者が言いたかったこととは、「無駄な努力はやめて、一切の期待を放棄しましょう」ということなのでしょうか。

もちろんそうではありません。中盤から後半にかけて、『この残酷な世界を生き延びる方法』が説かれていくのです。

この残酷な世界で幸せに生きる方法はあるのか!?

あります。

これ以上はネタばらしになるため、言及しませんが、最後に1筋の光明が照らされています。それこそが・・・

この残酷な世界で生き延びるたった一つの方法

なのです。

 

最後となりましたが、本著、研究結果や学術的見解が資料として使われているため、「小難しい本なのかな?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、本当に様々な例(※)を使用し、一般人の僕にもすごくわかりやすく解説されているため、わかりやすく興味が尽きない内容となっています。

※『(映画)20世紀少年』『フロイト』『木更津キャッツアイ』『キムタク』『ケヴィン・ベーコン』『ヤクザ社会』『マルチ商法』『カルト教団』『チンパンジーの生態』『香山リカ』『勝間和代』『催眠術』等々、身近なところや有名どころまで、結論の裏付けにや例えに使用されているため、とてもわかりやすく興味深いと思いました。※上記順不同・敬称略

 

  

【書評】臆病者のための株入門 ~プロの株トレーダーになろうかと本気で考えていた時に読んでショックを受けた1冊~

3編連続『橘 玲(たちばな あきら)』 氏の著書紹介。本日は2日目『臆病者のための株入門』です。

  1. お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
  2. 臆病者のための株入門 (文春新書)
  3. 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 (幻冬舎文庫)

この段階でお断りしておくと、本日の投稿、『株式投資』全く興味のない方には時間の無駄になってしまうかもしれませんので、ここで離脱していただいて構いません。また別の投稿をご覧いただけると嬉しいですw

書評タイトル:株式投資をやめたくなる1冊

著書:臆病者のための株入門
著者:橘 玲
出版:文春新書

臆病者のための株入門 (文春新書)

前回紹介したの橘氏の著作『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 』と同様、本著も「この本を読めばお金持ちになれます」「この本を読めば株で勝てるようになります」といった情報商材系の本ではありません。むしろ「株をやめようかな・・・」という気にさせられますw。

著書『臆病者のための株入門』について

著者の株式投資の経験、世界の有名人の逸話、その他様々なデータなどから、『長期保有』『中期保有』『短期保有』また『ファンダメンタルズ分析』『テクニカル分析』など、それぞれについて検証、深堀しています。

一体どの方法が一番儲かるの?

株式投資をしたことがある人なら、必ず一度は抱く疑問なのではないでしょうか。

そして必ずたどりつく疑問・・・

テクニカル分析やファンダメンタルズ分析、成功者の思考など、いろいろ勉強してみたけど、結局株価の上下なんか、予想できないんじゃないの!?

でも、日本だけでなく世界中に「私は株式投資で〇〇億円儲けました!」なんていう人の話を聞くよね?あれってウソ?

株で成功したという人達の多くが「あなたにも私の必勝法を伝授します!」とかいう情報商材を販売したりセミナーやったりしてるよね?本人が儲かっているなら、そんなヒマないのでは?

これらの疑問にも同著は答えてくれています。

株式投資はやるべきか?

著者は結局やめたそうです。同著を読むとその気持ちもよくわかります。

僕がこの本を買った時期というのが、株を初めてから、約4ヶ月が過ぎたあたりでした。最初の3~4ヶ月は初心者にありがちなパターンで、とにかく連敗が続き、決めていた資金の3分の2(数十万円)があっという間に消えてなくなるという粗末さでした。

しかし、「これではいかん!」と投資成功者の本や、メルマガ、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析の本を読んでいるうちに、少しづつ負けが減り、徐々に勝てるようになってきたのです。※さすがに高額のセミナーや情報商材には手はだしませんでしたが、それでも夢中になっているときは、「10万円のセミナーでも、後で数百万円勝てるようになるのなら安いのでは?」という思考になるのですから恐ろしいです。

不思議なもので、負けが続いているときは「こんなのギャンブルと同じで、どんなに頑張って勉強しても予測なんて出来ない」と思うのに、少しでも勝ちがが続くと「いける!勝ちの法則をつかんだ!」「自分には投資の才能があるのでは!?」と思うようになります。

その頃の僕は、ノリノリでした。なんならこのままプロのデイトレーダーになろうかと思ったりもしていましたから 笑

僕が同著を購入したのは、まさにそんな時でした。「もっと株の勉強をすれば、もっと勝率が上がるに違いない!」と、Amazonで投資本を検索してたところ、橘玲氏が「投資に関する本」を出版されていると知りました。

それ以前に橘氏の著書は数冊拝読しており、内容が秀逸であることを知っていただけに、かなり期待しました。Amazonのレビューも高評価。さらに自分の勝率が上がることが期待されました(「同著を読んでトレードをやめた」という読者がいらっしゃったのが少々気にはなりましたが)。

結果・・・読了後ショックを受けました。

氏は、「株をやりなさい」や「株はやめなさい」というようなことは明言はされていません。また著書に「株は儲からない」などと書かれているわけではありません。ただ淡々と検証結果や逸話・裏話が述べられた後に「決めるのはあなた次第です」と締めくくられているような形です。

ネタバレになるといけませんので、この辺でとめておきますが、とにかく他の投資本とは、間違いなく一線を画す著作といえます。株をやっている人、もしくは、やってみようかな?と考えている人は一度読んでおいて損はないかと思います。

最後に

で、僕は結局、株を続けているのか・・・勝っているのか、負けているのか。

実は、同著を読んだ後も、その内容を深く胸に刻みながら、投資は続けています。現在はけっこう勝ちが続いています。今度こそ勝ちの法則をつかんだのかもしれませんw

また後日、その件についても報告させていただきます。

 

 

【書評】『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 2015』~株価予測的中はオカルト!? 夢のマイホームは勘違い!?~

本記事より3編続けて『橘 玲』 氏の著書を紹介したいと思います。紹介する3冊は、いずれも『良書』などというレベルではなく『衝撃的』と言えるものです。

  1. お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
  2. 臆病者のための株入門 (文春新書)
  3. 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 (幻冬舎文庫)

タイトルだけでもインパクトありますよね?

・・・え!?  そうは思わない?

上記タイトルを見ても何とも思わない(お金の話や、人の生き方等に全く興味のない)方は、残念ですが、ここで離脱されたほうがいいかもしれません 😥 。基本的に『お金(経済や資産)』や『人生(生き方や人生観)』についてのお話です。興味ある方は、引き続き下記をご覧ください。皆さんお金の話、好きですよね!?

これらの著書は、普段、我々の生活に密着した『一般常識(固定観念等)』『情報商材(お金持ち本等)』『啓発的救い(引き寄せの法則等)』などの信憑性を問うものとなっています。

ちょっと難しく言ってみましたが、ざっくり言うと

  • 「どうすればお金持ちになれるの?」
  • 「株式投資って本当に儲かるの?」
  • 「マイホーム購入は率のいい不動産投資だよね?」
  • 「株式は、長期保有がいいの?短期保有がいいの?」
  • 「自己啓発本や商材で人生バラ色になる?」

などを、様々な角度で検証したり、研究データや逸話などを使用し、著者の見解が語られたりしています。

著者について

皆さん橘玲氏はご存知でしょうか!?

僕もまだ著書を数冊読んだにすぎませんが、いずれも、圧倒的な知見の深さやマーケティング力を感じさせられる、客観的な中にも独特の持論が含まれた、興味深い作品ばかりを書かれている作家さんです。

肩書は『作家』としか記されていませんので、作家さんのようです(著書には経済学的見地が多く記されているので、てっきり経済学者かと思っていました)。

橘玲 公式サイト | Tachibana Akira official site

著書について

著書:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015   知的人生設計のすすめ
著者:橘 玲
出版:幻冬舎

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

本著、当時ベストセラーにもなり、よく書店に平積みされていたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

正直このタイトルを見たときは、「ああ、よくある情報商材ね」と思いました。『この本を読めば、あなたも大金持ちになれる!』とか、『この商材を買えば、あなたも月収30万円!』とかの・・・。

しかし同著は違います。むしろそのような『誰でもが金持ちになれると謳っている本』の存在を否定しています。見出しは『ルール』『常識』『法則』のようにカテゴリ分けがされていて、各項「この項目は世間の常識の様だが、果たして本当にそうなのか」と、それぞれ信ぴょう性のあるデータや、説得力のある理論によって究明していくような内容です。

あくまで理論的に、統計学的に、当たり前のことを当たり前に、『お金にまつわる噂や常識の真偽』『お金持ちになるための法則』などが紹介されています。※著者がお金持ちになった方法を読者に伝授する類のものではなく、自然の摂理としての、「●●した人=お金持ち」という事実を文章化しているのですね。

経済や資産運用の教材としてもベター!

僕が初めて同著を読んだのが、2015年初旬。その当時は、自分自身、経済や資産運用等に疎かったこともあり『へ~!勉強になるなー!』という程度の印象でした。

しかしこの1年、僕が経済のこと、資産運用のこと、株式投資のこと、などを勉強し知見が深まったからなのでしょう。2回目、3回目、読めば読むほど・・・

「おお!これは、こういうことだったのか!」「こんなことまで書かれていたのか!」

と、新たな発見がありました。

世間には法律や経済など、複雑すぎて一般の人ではなかなか本質が見抜けないものが多々あります。『なんとなくわかっているけど、あまり考えないようにしている」ということで、色々損をしてしまっていることもあるかもしれません。

同著はそれらに警鐘を鳴らしています。

具体的に取り上げられているテーマ
  • 30年後に手に入った我が家に価値はない
  • 税金について知りたいほんとうのこと
  • 経済学者の予測は当たらない
  • 国家に惜しみなく奪われるひとびと
  • 不動産を買ったら資産運用は終わる

-上記同著の見出しから引用(順不同)-

下記のようなテーマにも興味を引かれました。(順不同)

  • 世に出回る『お金持ちになれる本(情報商材)』のトリック
  • 不動産は高いレバレッジを効かせた高リスクの投資である
  • お金持ちになる方程式
  • サラリーマンがお金持ちになる方法
  • 合法的に税金を払わない方法
  • 最高の投資方法
  • 削減すべき家庭内コストは?
  • 投資アドバイザーの予測は当たらない
衝撃的エピローグ

さて、本著で最も衝撃的だったのが、実はエピローグ『新宿中央公園のホームレス』です。

これから本を読まれる方にネタバレしてはいけませんので、多くは説明しませんが、下記に一部だけ引用させていただきました。

《 パークハイアットの贅を尽くしたレストランの席に座ると、私は、公園に目を向けずにはいられません。なぜならそこには、薄汚れたダンボールハウスに住み、残飯を漁る私がいるからです。

あなたには、この恐怖の肌触りがわかるでしょか?》

-上記《   》内、同著書よりの引用-

それまでの文体から感じられる著者の『賢さ』、そして『自信』。そんな氏からは想像もしなかった胸の内。強烈な『不安』が見え隠れする衝撃的なエピローグです。

 

 

【書評】『すべての仕事がやりたいことに変わる』~会社に雇われている人は社畜なのか!?~

著書:すべての仕事がやりたいことに変わる
著者:苫米地英人
出版:サイゾー 

すべての仕事がやりたいことに変わる―成功をつかむ脳機能メソッド40

書評タイトル:一億総独立社会が作れそうな気になる1冊
会社に雇われている人は社畜なのか!?

見出しの回答について

同著を読み終わった後の僕の感想を言うと『YES』です。

同著者の見解も極論で言うと『YES』なのでしょう。

下記《 》内、同著よりの引用

《その仕事はあなたが創ったものではなくて、与えられた仕事でしょう。ですから、それがすべて、あなたのやりたいことであるわけがないのです。》

《もうひとついえば、会社に勤めている人は、その仕事で得られる対価も自分の好きなようには設定できないはずです。》

《カーストの代わりに「勝ち組・負け組」という概念を作りだし、みんなで一所懸命、身分の差別化を図っているわけです。》

いや~。ほんとズバズバきます。著作権の問題上あまり引用も出来ないので、上記に収めていますが、もっともっと紹介したい文面であふれています。

僕は苫米地英人氏の著作のファンで、一時は本も読み漁っていました。しかし動画などで見る氏の態度の大きさ(それが売りなのですが)、著書にかかれている事柄の大きさ、ネットでの評判などから、最近では一歩引いて読めるようになったといえます。

そんな僕が、「やはり苫米地氏は面白い!納得!」と思わされたのが本著です。

「誰かに雇われているうちは奴隷と同じだから、今すぐ辞表を出して、やりたいことをやりなさい」という短絡的なものではなく、『やりたいことを仕事にするにはどうすればよいか』が詳細に説明されています。

社会・経済学的見地からみた『仕事』の考え方、脳科学的見地、ルー・タイス氏直伝のコーチング手法を取り入れた目標達成方法など、

その他、『時間の考え方』『情報発信の重要性』『抽象度を上げることの重要性』『コミュニケーション術(ひとめぼれの技術)』などが、すべて「好きなことを仕事にするための考え方・スキル」として紹介されています。

ほぼ全部実践してみようと思っていますが、取り急ぎ『時短のススメ』の部分はチャレンジを開始しています。※『レストランメニューは一瞬で決める。』『本は2冊同時に読む』『習慣的に行っていることは全て半分以上に時間を短縮して行う』等。

なぜそれが「やりたいことを仕事にできる」ということにつながるのか・・・。気になった方は実際に著書を読んでみてください。

また本書では「必ずしも、今すぐ独立起業しなさい」と言っているのではなく、「やりたい仕事をするために必要な会社や仕事なら、当面やってみるのもOK」という内容の記述があります。

僕も同意見です。というか実際好きなことだけでは収入がままならない場合は、やはり会社や誰かに雇われなければ生活が困窮しますし、社会貢献もできません。であれば、好きなことができる(全てではないにせよ)会社に勤めたり、理念や理想が自分と一致する会社に入社したり、後は、入ってみて心の底から楽しいと思える仕事に就けたら、雇われでもいいのかなと思っています。

著書のタイトルが内容に相応しくない!?

最後に一つだけご注意を。

本著、確かアマゾンのレビューにも書かれていましたが、『すべての仕事がやりたいことに変わる』というタイトルよりは、『すべてのやりたいことが仕事に変わる』というタイトルが相応しいかと思います。

嫌な仕事もすべて『やりたいことに変わる』という内容ではありません。

 

 

【書評】『エッセンシャル思考』~スティーブ・ジョブズからの依頼、あなたなら断れますか?~

書評タイトル:選べない、捨てられない人に贈る最高の1冊

著書:エッセンシャル思考
著者:グレッグ・マキューン (著), 高橋 璃子  (翻訳)
出版:かんき出版

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考って、どんな考え方!?

エッセンシャル思考とは、「余計なことは極限まで切り捨て、本当にやるべきことに注力することで、目標達成や成果につながる可能性を高める」という思考術です。

これだけ聞くと当たり前のことのように思えますよね。

僕も冒頭を読み始めた時は「失敗した!なんでこんな当たり前のことを書いている本の評価がこんなに高いんや!?」と思いました。が、読み進めるうちにすぐ、高評価の理由がわかりました。

書籍には、スティーブ・ジョブズやウォーレン・バフェット、ピータードラッカーやスティーブン・コーヴィーなどの『エッセンシャル思考』に基づくエピソードが紹介されているため、高い説得力があり、興味も尽きることなく読み進めることができるのです。

下記に印象的な一文を引用させてもらいました。

ー下記《    》内、文中より抜粋・引用ー

《有名なグラフィックデザイナーのポール・ランドはスティーブジョブズの依頼にノーを言ったことがある。<中略> ジョブズは、ランドに連絡をとり、「いくつか候補を出してほしい」と依頼した。けれどもランドは、いくつも候補など出さない、とジョブズに告げた。「仕事はしますよ。それで気に入らなければ、使わなくてもかまいません。候補がいくつもほしいなら、ほかを当たればいい。私は、自分の知るかぎり最高の答えをひとつだけ出します。使うかどうかの判断は、そちらでしてください」》

すごいプライドの高さですよね。『自分が信じるベストこそが、その時考えうる最善の方法』だと確信をもっていなければ言えないセリフです。結果、ジョブズはランドのことを「最もプロフェッショナルな人間だ」と敬意を表したそうです。

《目先の好印象と引き換えに、長期的な敬意を手に入れたのだ》

ー上記《    》内、文中より抜粋・引用ー

エッセンシャル思考は、生活のあらゆるシーンで活躍する

その他同著では、『人付き合い』『会社の人事』『株式投資』などの場面においても『エッセンシャル思考』を活用すべきと提言しています。

下記に2、3例を挙げてみました。

『株式投資』なら「これは絶対買い!」と思ったものしか買わない。

『人事』なら「絶対この人に入社してほしい!」という人しか採用しない。

「もしかしたら、これから株価が上がるかも」や「現時点では一番マシな株だから買っておこう」というような曖昧な理由で株を買ってはいけないと述べられています。

人と会う時や、人事で誰かを採用する場合などもそうです。「気は乗らないが、付き合いで会っておこう」「誰一人パッとしないが、一番マシな人を採用しておこう」などは、してはいけないというのです。

その裏で、どれほどの『出来ていたはずのこと』が無になっているか考えないといけないということが説かれています。『トレードオフ』の考え方というのだそうです。

《何かを選ぶことは何かを捨てること》

ー上記《  》内、目次より引用ー

文章(ブログ含む)を書く人にも最適

さらに同著には、文章を要約するコツも紹介されています。簡潔にまとめるのが超苦手な僕には最適の指南本となりそうです。

本著、ロジカルシンキング(論理的思考)関連の本を検索中に見つけたのですが、普段、あれこれと手を出しすぎて、どれも中途半端になってしまっている僕にとって、めちゃめちゃ響く1冊となりました。

読了後、僕は今学んでいることの半分程度を一旦休止することにしました。継続して学習する(選んだ)ものに、これまで以上に注力するためです。

『エッセンシャル思考』は究極の論理的思考なのかもしれません。

 

 

【書評】『マンガでやさしくわかるコーチング』~初心者からコーチまで。CTIジャパンの基礎が学べる1冊~

おかげさまで最近、当ブログの本紹介アフィリが売れ始めましたので、調子にのって今回も【書評】をお届けします。

今回ご紹介するのは『 マンガでやさしくわかるコーチング 』。最近流行り(?)のマンガと指南本がセットになった著作シリーズです。スキルについては文章で詳しく説明されており、物語部分はマンガで描かれているため、一般的な指南本に比べ読みやすく理解しやすいのが特徴です。

実は僕、この『マンガでわかるシリーズ』、過去に数冊読んだことはあるのですが、いずれもあまり印象に残っていません。マンガと文章がどちらも中途半端な気がして・・・。

ただこの1冊『マンガでやさしくわかるコーチング 』に関しては、後味がよく、コーチングを知らない人も、学んだことがある人も楽しめる、なかなかの良書だと思いましたので、紹介させていただくことにしました。

※『マンガでわかるシリーズ』の他の作品については次回紹介させていただく予定です。

書評タイトル:『コーチングって何?』という人から、『CTIジャパンの基礎スキルを学びたい』という人まで、楽しく学べる1冊

著書:マンガでやさしくわかるコーチング
著者:CTIジャパン
出版:日本能率協会マネジメントセンター

マンガでやさしくわかるコーチング

著者『 マンガでやさしくわかるコーチング 』について

本著、(コーチングを勉強中の)知り合いの方がFacebookで紹介していたことで知りました。前述のとおり、僕はこの『マンガでわかるシリーズ』にあまり良いイメージがなかったのですが、紹介してくれた方も、その人の友人も、皆ポジティブなコメントだったので、かなり興味が沸きました。確認のためアマゾンのレビユーをみると、すごい高評価だったので、興味レベルはマックスに!(2016年1月の時点)

これほどみんなが「良い!」というなら良いに違いない!

即ポチっていました 笑

※僕は他人の意見や評価に影響されやすいヘタレ野郎です。

 構成もストーリーも、シリーズお決まりの『 仕事や日常に悩む女性主人公が、題材となっているスキル(本著であればコーチング)を学ぶことで、人生の様々な問題を解決し、人生が劇的に好転する 』といったお話です。

「現実はここまで甘くないやろ」と思いながらも、マンガ部分がなかなか面白く、興味を持って読み進められました。※このシリーズ、マンガ部分の出来次第で、優劣が決まるといっても過言ではありません。

文章部分(コーチングのスキル)についても、下記理由につき、大変興味深く読み進められました。

  1. 初心者にもわかりやすい。
  2. コーチにとっても復習用の教材にできる。
  3. CTIジャパンの『コーアクティブ・コーチング』について学べる。
著者『 CTIジャパン 』と『コーチング』について

■コーチングとは

ざっくり言うと、『すべての答えはクライアントの中にある』という理念の元、コーチはクライアントに指導するのではなく、良質の質問を繰り返すことによって、『クライアントが本当に望んでいることが何か』を、(時にはクライアント自身も気づいていない潜在レベルのゴールを)引き出し、共に目標達成を目指すスキルのことをいいます。※僕が学んだ記憶の総称です

■CTIジャパンについて

僕と『コーチング』の関わりは、割と多岐にわたっており、GCS(銀座コーチングスクール)さんで基本を教わったことに加え、チームフローさんのセミナーに何度か参加させていただいたり、いろいろなスクールのメルマガ会員になったり、セミナーに参加したり、著書もかなり読んだりしています。

しかしCTIジャパンさん(コーアクティブ・コーチング)については、これまで全く接触機会がなく、どういったコーチング手法なのか、どういった方が学ばれているのか、この時点では全く知りませんでした。

『コーアクティブ・コーチング 』「・・・一体何ぞや!? 」

そのあたりも本著ではしっかりと説明されています。スクールに通うと結構高額な学費がかかることを考えると、千円ちょっとでその基礎が学べるというのは、かなりお得!だと思いました。

ここでは詳細を述べることは避けますが(興味ある方は上記リンクをポチってくださいw)、1つだけ違和感(違い)を感じた部分を述べさせていただくと・・・

CTIのコーチは、クライアントに結構アドバイスするんだな

僕が学んだスクールでは、「答えはクライアントの中にある」という理念があるため、クライアントに対しては、指導はもちろんアドバイスもあまりしなかったと記憶しています。それに対し、本著では、結構コーチがアドバイスしています。「コーアクティブでは、アドバイスもありなんやな~」と思いなが読み進めていました。

本著をお勧めする理由(まとめ)

■(3分の1ほどが)マンガで読みやすい

本著の場合、(シリーズの他の著書と同じで) 全ての問題がみるみるうちに解決、好転するのですが、それでも後半、主人公がある選択を迫られるようになり・・・。比較的ムリのない、納得の行く、それでいて後味の良いさわやかなエンディングのストーリーになっています。

■『コーチングに興味があるけど、よく知らないという人』の入門書として最適

マンガと文章でとてもわかりやすく説明してくれています。

■CTIジャパンの基礎スキルが学べる

前述しましたが、通常スクールに通わないと学べない(と思う)CTIジャパンの『コーアクティブ・コーチング 』の基礎が千円少々で学べてしまうのです。お得感ありです。この点が最もお勧めする理由です。

※本書評、すべて当ブログ管理人による所感です。

次回予告:僕が「あまり印象に残っていない」『マンガでわかるシリーズ』の他の作品について紹介します。『マンガでわかるコーチング』がよかったので、先ほど『マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング』を購入しました。

先日見たYoutube動画『東大卒のプロポーカー師』が、「ポーカーで勝つ人は物事を論理的(ロジカル)に考えられる人」といっていたので、僕の株式トレードの戦略にも生かせるかもしれないと思い購入しました。本著、もちろんアマゾンで高評価ですw

こちらも含めてお話させていただきます。
  

マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング (まんがでわかるシリーズ)

 

  

【書評】「聞くだけ」会話術 ~NLPで営業成績が全国トップに!~

久々に価値観が変わるような書籍に出合いました。

価値観が変わったということは、行動も変わります。今回はそんな1冊を紹介したいと思います。

書評タイトル:NLPを学び、営業の仕事がしてみたくなる1冊

著書:話さなくても相手がどんどんしゃべりだす 「聞くだけ」会話術 ――気まずい沈黙も味方につける6つのレッスン
著者:松橋良紀
出版:ダイヤモンド社

話さなくても相手がどんどんしゃべりだす 「聞くだけ」会話術 ――気まずい沈黙も味方につける6つのレッスン

※本著、僕のブログ記事と同じぐらいサブタイトルが長いです  笑

著者『「聞くだけ」会話術 』について

著者の実体験を元にした物語です。著者自身を主人公に見立て、ストーリーは展開します。

主人公は、成績最悪で破産寸前の営業マン。そんな崖っぷちに立たされた1人の青年が、「NLPを学んだ」というバーのマスターやキャバクラ嬢に出会うことで、みるみるうちに全国トップの営業マンに上り詰めるサクセスストーリー。

ここまでであれば、「世の中そんなに甘くないやろ!」と切り捨てて終わるところなのですが、下記の理由につき、本著には説得力がありました。

  1. 9割がた実話(著者の実体験)に基づいている。
  2. NLPに基づく技術的手法(聞く技術)が紹介されている。
  3. 全国トップの営業マンになったにもかかわらず、その後まさかの展開(転落)が待ち受けている。
著者『松橋良紀氏』と『NLP』について

■松橋良紀氏について

クビ寸前の営業マンが、NLPと出会うことで、なんと翌月からトップセールスマンになった』というすごい経歴の持ち主です。現在はその時学んだ経験と知識(聞く技術など)を活かし、コミュニケーション関連スキルを教えておられるようで、セミナーなども開催されています。

■NLP(Neuro-Linguistic Programming)について
※興味ある方は下記をどうぞ!

ーWikipediaー 神経言語プログラミング

本著をお勧めする理由

NLP(その中でも特に『聞く技術』)の紹介がされているのですが、マニュアル本や指南本ではなく、ストーリー仕立てになっているので次の展開に興味が沸き、一気に読めました。コミュニケーションスキルを向上させたい方や人間関係をより良くしたい人にはおすすめです。成績が伸び悩んでいる営業マンにもいいかもしれません。

ちなみに僕はNLPに興味が沸き、NLP関連の本を数冊購入しました(これだけでも僕の行動が変わったことになりますよね)。更に、これまでは「ガチの営業の仕事なんかやりたくない(苦手ではないが、好きではないから)。特に飛び込み営業などありえない。」などと言っていましたが、本著を読んだことで、初めて「営業も面白そうだな」と思うようになりました。タイトルにあるように『考え方(価値観)が変わり、行動が変わった』のです。

その他のNLP関連著書について

最後となりますが、『「聞くだけ」会話術 』以外のNLP関連著書をご紹介します。※数冊購入しましたが、今のところ読了したのは下記の1冊のみで、他はこれからです。

マンガでやさしくわかるNLP

山崎 啓支 (著), サノマリナ (その他)
日本能率協会マネジメントセンター(出版)

今や入門書といえばこれ!『マンガでわかるシリーズ』。ストーリーがマンガになっており、そのあとを文章で補足している(概ね文章のほうがボリュームが大きいでしょうか)人気のシリーズです。

ただ本著については、「あれ!?」と思いながら読み進めたのですが・・・。

NLPについて『「聞くだけ」会話術 』では、『 あごをそろえる 』や『 ミラーリング 』等、相手がこちらに対し親近感を持ってもらえるよう働きかけるような技術がほとんどだったのに対し、『 マンガでやさしくわかるNLP 』では、『リフレーム』や『ディソシエイト』等、自分自身の認識やとらえ方を変えるものが、ほとんどだったので、少々違和感を感じました。※専門用語ばかりですみません。ご興味あるかたは上記著書を買ってくださいw

どちらが『正しいNLP』ということはないのかと思いますが、もう少し色々なNLP関連書を読んでみたいと思います。

次回予告:【書評】マンガでやさしくわかるコーチング

CTIジャパン (著), 重松 延寿 (その他)
日本能率協会マネジメントセンター(出版)

こちらも同じく『マンガでやさしくわかる』シリーズですね。僕が読んだ同シリーズの中で、この『コーチング』が一番よかったと思います。

 
※当ブログの書評はすべて僕の所感によるものです。